ナイトハイキングは文字通り暗いタイミングで登ることです。
私がナイトハイキングを始めたきっかけは子供が生まれてからでした。
登山には行きたいけど、日中にあまり家を空けることができない。
登らないと山での体力が衰えるのではという不安もありました。
そこで考えたのが近所の山でのナイトハイキング。
実際にナイトハイキングをしてみて思ったのは山頂の景色を独り占めできて一人を堪能する楽しさがあります。
ただ、やはり暗い中での行動は怖いことがあるのも事実。
しかし、もはや癖になっているのか天候が悪くはなければ月に1回のペースでナイトハイキングしてます。
通常の登山と合わせれば、月に2回登れているので個人的には満足。
そんなことをかれこれ5年以上続けています。
今回はなんだかんだで続いているナイトハイキングの魅力とやる時のコツをご紹介します。
ナイトハイキングとは
ナイトハイキングとはその名の通り、暗い時間帯に登山を積極的に行うことです。
ナイトハイキングのパターンは3種類あります。
1.明るい時間帯に登り、日没してから下山する
2.夜間に登り、日の出後に下山する
3.夜間に登り、下山も夜間
この3種類になります。
この中で一番安全かと思われるのは2番の日の出後に下山するパターン。
下山時に遭難が多い点を考えると明るくなって辺りが見渡しやすい2番が安全かもしれません。
ちなみに私が行っているのは2番と3番。
というか狙いは2番の夜間登り、日の出下山ですが、季節によって日の出の時間が違うのでどうしても明けるのが遅い秋、冬は3番の登りも下りも夜間になります。
登る時間帯を変えれば問題ないですが、夜明けタイミングに合わせるとどうしても下山の時間が遅くなってしまうので私は時間帯を変えていません。
ナイトハイキングの魅力
ナイトハイキングは正直怖い部分もあります。
怖い部分のほうが上回っていますが、それでもナイトハイキングを行う魅力があります。
夜景、日の出、日の入りをみることができる
やはりこれは一番大きいところ。
暗い時間帯に登ることで山頂からの夜景を楽しむことができます。
特に人里から近い低山であれば、街の夜景を堪能することができます。
後は日の出、日の入りの赤く染まった景色をみるのもいいです。
昼間とは違った風景を楽しむことができるのがナイトハイキングする魅力の1つです。
山頂を独り占め
夜間に登山をする人はごく少数。
自分もやっていますが、登りで人に遭遇したことはありません。
下りでもごくまれに会う程度。
夜間に登る変態はそうはいません。
そのおかげで山頂は長い時間をほぼ独占することができます。
その時間を使ってのんびりと1人を満喫するのも悪くはありません。
暗い中での行動がしやすくなる
ナイトハイキングをしていくと暗い中での行動に慣れてきます。
慣れというのは、暗い中での足運びや、ルートの確認が上達します。
ナイトハイキングではなくとも、朝早くに行動することがあるのが登山。
場合によっては夜明け前に行動することもあります。
ナイトハイキングをしているおかげなのか、していなかった時と比べると暗い中での行動が早くなりました。
夜目がきくのか、危険感知がうまくなったのか、夜間での足元確認がうまくなり、スピードアップ。
夜間だとルートが不明確な部分もでてくる場合があるのですが、適度にルートを確認するようになって、以前よりルート確認がうまくなった気がします。
また、夜間に登ると辺りが暗闇で強い恐怖感が最初のうちはありました。
それも軽減され、通常の登山時の夜明け前行動に活きるように。
ナイトハイキングは暗い中を登ることを想定した登山トレーニングにもなります。
ナイトハイキングをする時のコツ
メリットもあるナイトハイキングですが、通常の登山よりもリスクが高いことは間違いありません。
ナイトハイキングするときは細心の注意を払って登るようにしないと事故になります。
ナイトハイキングするときのコツ、ポイントはしっかりと抑えておくことをおすすめします。
登ったことのある山で行う
ナイトハイキングする山は事前に登ったことがある山をおすすめします。
事前に登ったことがある山であれば、ルート、危険個所、コースタイムはある程度覚えているはず。
ある程度わかっていれば、夜間でも迷わずに安心して進むことができます。
コースタイムもわかっていれば、いつごろに山頂に到着するなどの目安にもなります。
まったくの初めての山では道がわからずに遭難する可能性が上がります。
今はGPSアプリでルート確認も容易になりましたが、それでも危ないことには違いない。
行動時間が短い山を登る
ナイトハイキングする場合は行動時間が3時間以内に収まる山に登ることをおすすめします。
暗い中での行動はやはり危険なのでなるべく時間を短くすること。
また、夜間に登るということはおそらくは睡眠時間が短かったり、寝る前に登ったりするはずです。
体が疲れていたりと本調子ではないことが多いナイトハイキングなので短いほうが危険性は低いです。
私も地元の低山でのナイトハイキングがほとんどで遠くの山でナイトハイキングすることはまずありません。
ナイトハイキングを成功させるポイントはサクッと登れる山で行うことです。
ヘッドライトは明るいものがおすすめ
夜間は当然暗い。
足元を照らすヘッドライトは明るいものをおすすめします。
今の登山向けヘッドライトであればほとんどが明るいものなので買い足す必要性は薄いかと思います。
ただ、あまりに軽量で小さいものはどうしても光量は少なく、バッテリーのもちも低いものは多いです。
足元確認、ルート確認のための大事なギアなので忘れずに光量が多いものをもっていきましょう。
地図、もしくは登山向けGPSアプリを持っていく
夜間はどうしても辺りの見通しは悪いです。
暗いので当然です。
暗い中だと分岐の看板を見落とす可能性も大きいです。
見落として違うルートに行ってしまうと思わぬトラブルに。
ナイトハイキングでも同じように地図、GPSアプリは持っていくようにしましょう。
ここは通常の登山と同じです。
ただ、地元の低山だと地図がない場合はあるのでGPSアプリのほうがおすすめです。
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足元には要注意
やはり暗い中では足元が見えにくく、転倒のリスクは高いです。
暗い中での行動時は通常時の登山よりも足元の確認は行ってください。
また、いつもより歩くスピードを落としてもいいと思います。
歩くスピードを遅くすれば、判断の時間が長くなるので転び防止になります。
慣れてきたらスピードを上げても問題はありません。
時々立ち止まって自分の位置を確認
暗い中ではどうしても辺りは見えずに色々と見落としがち。
分岐の看板を見落としたら、山頂とは違う方向にいってしまうかもしれません。
間違えていないと思い込み進んだら、違うところについて遭難。
なんてことにならないように、時々立ち止まり、地図やGPSアプリで確認して自分の位置を確認しましょう。
地図やGPSアプリの確認は癖にしておいたほうが通常の登山でも役にたつのでおすすめできます。
蜘蛛の巣が多いのは承知して
コツというか知っておいたほうがいいことになりますが、ナイトハイキング時は蜘蛛の巣が多いです。
人がいなくなった夜間は虫たちのパラダイス。
特に蜘蛛の巣は登山道に間違いなく張っています。
さらにナイトハイキングする人はまずいないため、山に一番乗りの状態でいくため、蜘蛛の巣率はほぼ100%。
冬はほぼいなくなりますが、暑すぎず寒すぎずの春、秋は蜘蛛の巣地獄に近いです。
蜘蛛の巣が引っ掛かるのは別に実害があるわけではありませんが、引っ掛かった時に不快感がたまらない。
蜘蛛の巣を張らせないようにするのは不可能なので私の対策としては登山口近くで適当に木の枝を拾って払うようにしています。
ナイトハイキングする人は蜘蛛の巣が多いことは承知で山に入る心構えをしたほうがいいです。
まとめ
いかかでしたでしょうか。
ナイトハイキングはあまりおすすめするようなスタイルではありません。
ただ、魅力があるのも事実で暗い山の中、山頂を独占しつつ、夜景を堪能。
やると癖になるのもあります。
ナイトハイキング自体は暗い中の登山で危険度は高いので万全の体勢にて行うようにしてください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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